リフォームするときの注意点

 

リフォームするときの注意点


「建築家として消費者目線でアドバイスして欲しい」と依頼され、
生協(パルシステム)さんの主催でときどき講演をしています。

かつては「健康住宅」(素材の話が中心)といったテーマが多かったのですが、最近、「リフォームについて」というテーマで講演しました。東京での講演で、内容のせいか定年退職前後の方が大半を占めました。

リフォームで気をつけるべき点はいろいろあるのですが、中でもありがちなのが以下のような展開です。

・10平米以上増築しなければ建築確認がいらない(ので、建築の専門家がいらない)。
・そのため、多くのリフォーム業者は10平米以内に収めようとする。
・そして、耐震基準などの適応がなくてもよい簡易なリフォームになる。
・結果、たとえば築30年で基礎が弱っていてもそこは手をつけずに、見た目の印象がよくなるリフォームだけになる。

この先長く住むのであれば、構造的に補強すべきところがないか絶対にチェックしておいたほうがいいです。

会場から具体的な例を出して質問も頂いたのですが・・・
聞くと当初1000万だったはずの見積りが最終的には1800万に!
これもよくあるケースで、最終的に結構な額になってしまうことが多いんです。

その日は趣旨が違うので控えましたが、私が一番伝えたいのは、「田舎への移住」も選択肢に入れてみませんか?クオリティオブライフがぐんと違うかもしれませんよ?ということ。今までの延長上で暮らすことをなんとなく当たり前に思いがちですが、通勤がなくなれば、その場所に縛られなくてもいいんですよね。(もちろん、各家庭の事情はあると思いますが)

資金面ではリフォームとほとんど変わらず、田舎で快適な一戸建てに住まえる可能性も高く、その後の生活費なども含めると安くつくこともあります。